Column

葬祭コラム

墓じまいを考えるときの注意

 グラフは、『現代家族における墓制と葬送』 (安藤喜代美 学術出版会2013年 )から引用転写させてもらった、「誰とお墓に入りたいか?」というアンケートの調査報告です。
 これを見ると子孫代々のお墓という希望があわせて 42%以上あります。
伝統的な家制度が希薄になったとはいえあまり意識は変わっていませんね。また子供の代だけ承継できればという答えも 15%ありました。そこにはお墓の意味と先祖の考え方も反映されています。現代では子孫代々といっても、その範囲は自分が知っている祖父母と孫くらいまでの血縁でしょうか。「先祖観」は大きく変化しています。
 この調査で気になるのは「まだ考えていない」( 168%)という答えです。これは考えたくないという回避の意識や、わからない、という思考拒否も含まれると思われます。
 今後は空き家同様、墓の放置や無縁化は深刻な社会問題となるでしょう。
 ぜひ元気な時にこそ、お墓をどうしておくかを、考えておかねばなりませんね。
 

 
.206 図 7-4 お墓の承継を引用転載